2016年9月末より、Googleが「DFSA(検索広告向けデモグラフィックターゲティング)」を全アカウントへ提供開始しました。DFSAに関する注意点と効果的な活用方法を検証してみました。

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DFSA(検索広告向けデモグラフィックターゲティング)とは

Googleのデモグラフィック(ユーザー属性)データに基づいたターゲティングがリスティング広告において利用可能となりました。

【利用可能なユーザー属性ターゲティング】

  • 年齢(18-24歳、25-34歳、35-44歳、45-54歳、55-64、65歳以上、不明)
  • 性別(男性、女性、不明)
    ※「子供の有無」は現状、ディスプレイと動画キャンペーンのみ利用可

ユーザー属性には「推測」が含まれる点に注意

主な属性識別の方法としては次の3つが挙げられています。

  1. Google アカウント情報(ログインしている場合)
  2. 一部のソーシャル ネットワーク サイトなどでユーザーが入力した属性情報
  3. Cookieを用いてユーザーの行動履歴から推測
    (参考)AdWords ヘルプ:https://support.google.com/adwords/answer/2580383

AdWords において全てのユーザー属性を特定または推測できるわけではありません。 Facebook広告のように、ユーザー自らが入力した情報だけではない点には注意しましょう。

効果的な活用方法

デモグラフィックデータが100%正確なデータではないとしても、 属性を絞り込んでターゲティングできることはとても有意義な機能です。

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一例ですが、男性におけるCVが多数を占めており、女性のCVRが低くCPAが比較的高い状況。女性に対する配信を除外することで、CVRの低いクリックを抑制し、CPAの改善が見込めます。

基本的な活用方法として、ユーザー属性毎のパフォーマンスにより、入札調整、または配信除外をすることができますが、一方で、新規のキーワード配信に取り入れてみることも有効な手段です。DFSAを利用して、これまで手を出しずらかったようなビッグワードへの入札を検討できるケースも出てくると思います。

例えば、女性向けのみの商品を扱っているアパレルブランド通販において、「コート レディース」のキーワードはターゲットに近しいと考えられますが、「コート」単体への入札は、広範囲のユーザーへ配信することから相対的にパフォーマンスが劣る可能性が考えられます。(もちろんプレゼント用などに男性が購入することも想定できますが)このような場合、DFSAを利用して女性のみをターゲティングすることで、パフォーマンスを大きく損なわずにCVボリュームを拡大することができるかもしれません。

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また、ユーザー属性ごとに広告グループを分け、ランディングページや広告文を変えてみることも面白いと思います。検索した際のユーザー心理は、年代や性別によって異なるので、それぞれに合わせたクリエイティブを見せることができます。

このように、DFSAを利用することで、リスティング広告におけるキーワード選定の幅を広げたりそれぞれのユーザー属性に適した広告配信を行うことも可能となっています。

これまで入札に躊躇していたようなビッグワードや、パフォーマンスが不十分なことであきらめていたキーワードに対しても再度、配信設計を見直してみてはいかがでしょうか。

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