イーロン・マスク氏が率いるSpaceXAIは、複数のAIエージェントがWebサイトやアプリを操作し、ユーザーに代わって作業を進める「Grok Bot」を発表しました。macOSおよびiOSから利用でき、現在はベータ版として提供されています。
Macを閉じてもクラウド上で作業を継続
Grok Botは、ツール、Webサイト、アプリを利用してタスクを実行する「常時稼働型」のAIエージェントです。
ユーザーはスマートフォンまたはデスクトップアプリから自然言語で指示を送れます。処理はクラウド上で継続されるため、ノートパソコンを閉じた後も作業を止める必要がありません。
事前に複雑なワークフローや自動化ルールを組み立てなくても、チャット形式で依頼できることが特徴とされています。
複数のBotが連携してタスクを分担
複数のGrok Botを並行して動かし、1つのBotにほかのBotを管理させることも可能です。それぞれの専門Botがタスクを分担し、グループチャット内で担当の割り当てや作業の引き継ぎを行います。
判断が必要な場面に限ってユーザーを呼び戻すことで、日常業務の多くを自律的に進められる仕組みです。
公開されている使用例には、営業通話の内容をCRMへ記録するBot、新入社員のオンボーディングやGmailでの請求書処理を担当するBot、製品上の不具合を再現してチケットを作成し、修正作業を別のBotへ引き継ぐBotなどがあります。
人の操作からワークフローを学習
Grok Botには、ユーザーが行う一連の操作を見せてワークフローを覚えさせる機能も用意されています。
一度手順を保存すると、次回からは同じ作業を単独で実行できます。SpaceXAIは、Botが利用を重ねながら学習し、将来的にはユーザーから指示される前に作業を始められるようになると説明しています。
一方、APIを提供していないWebサイトにもログインできるとされていますが、認証情報の保存方法や保護の仕組みなど、セキュリティに関する詳しい仕様は明らかにされていません。
対象プランと提供環境
Grok Botのベータ版は、macOSおよびiOSで以下のプランの契約者に提供されています。
- SuperGrok Heavy
- Cursor Ultra
- Cursor Teams Premium
企業ユーザー向けには、将来の提供に向けたウェイトリストが用意されています。
MacRumorsによると、この機能はSpaceXが600億ドルで買収を進めているAIコーディング企業Cursorとも関連しています。
常時稼働するAIエージェントは業務効率化につながる可能性がある一方、Webサイトへのログイン権限や企業データへのアクセスをどのように管理するのかが、実際の導入における重要な確認点になりそうです。
Source: MacRumors
