いよいよ満を持して開催される、東京都お台場でアジア初となる「Slush Asia」!会場の熱気をキーノートよりお届けしていきます!
雰囲気はまるでナイトクラブの様!ビートの強いテクノのミュージックが力強くかかっている中で、オープニングスピーカーを今か今かと待ちわびています。
Welcome to Slush Asia by Antti
今年の初めになって決まった、アジアでのイベント主催のアイデア。全ての会場が一杯だったため、急遽自分たちで会場を作っちゃえ!というノリでこのシグネーチャーホールとも言える「ホワイトロック」を急ピッチで建設したとのこと、素晴らしい出来栄えです!
Change Is Power
元LINE代表取締役で、今はC Channelを新しく設立した森川さん。かつてはシンガー希望だったが、高音を出せなかったため、ドラマーに転向。その当時登場した、「ドラマーマシン」にショックを覚え、「ITがこれからエンターテイメント業界を変えるだろう!」ということで、キャリアをデジタルに全面シフトしたということ。
マーケットは水の様に自由自在に姿を変えていく。日本の典型的な企業などはそれに追いついていくことが体制上、とても厳しいのでは。新しい会社では、プランを作ることを止め、定例会議などもやめ。そして情報の共有も敢えて止めている、とのこと。
日本人はプロセスが大好き。動物園の様だ。好きな時に好きな餌を食べれない。
C Channelは女性向けのサービス、エンターテイメント業界を変えていきたい。
スマホ向けのジャーナリストが増えてきている。キーワードは、Change is power, Change is your future!!
A Message to My Fellow Entrepreneurs
DeNAの生い立ち、モバイル向けオークションサイトを立ち上げた。今では、野球スポーツチーム、eコマースサイト、モバゲー等と一大企業へと変貌を遂げた。
大きく成長してきたが、その分失敗も沢山あった。第1位を目指していたにもかかわらず、常に2番手になってしまっていた。Be Prepare for the Mess! 自分としては、会社を設立・維持していくのにこの3つがキーが登場。
Vision / Money / People
この中で、南場さんとしては、「人材がとても重要だと強く感じている。」とのこと。また、恋と同じで、気になる人が常にウォッチし、常にしかるべきタイミングでアプローチをかける。時には3年かかることもあったそう。3ヶ月に1度ぐらいのペースで気軽に会う。次のステップを考え始めた時に、初めてこちら側のマスクを取り、会社の状況などを正直に話す 。「あなたの助けを強く必要としているんだ!」と伝えることが大事だ、とのこと。
エンジェル投資家からの出資をまず受けること。次のステップで、VCからのオファーを受けた時に、既存のエンジェル投資家に必ずチェックをしてもらうこと。最後に「Messになった時の準備をしっかりしておくように!」と強いメッセージを残しました。
The Secret Sauce of Supercell
全世界で大人気を誇る、「クラッシュ・オブ・クラン」等のビッグタイトルのSupercellのIlk Paananen。「この成功はとても、とてもラッキーだった」とのこと。プラン通りに行かないときはどうするのか、という質問に対して、「失敗は成功のもと、として失敗からよく学ぶこと」。任天堂からもとても強いインスピレーションを受けた。何十年にも渡り、コンソールのクオリティやタイトルの数などを常にヒット商品を出し続けていること等、学ぶことが沢山ある。
日本の文化ともなっている、ロングタームの考え方にとても惹かれている。ソフトバンクとの協業、ロングタームのビジョンでお互いの意見が合致したこともあり、出会いはとてもラッキーだったと思っている。
日本のスタートアップ向けに何かコメントはあるか?「ビジネスプラン、マーケッティングストラテジーなども重要だが、それを作り出していくどんな人たちと一緒に仕事をしていくのか、ベストなチームが組めるかどうか、がポイントだと考えている」ことや、「周りからいろんなアドバイスなどを受けたとしても、自分を強く信じ続けること」がキーとのことでした。
How to Nurture Startup Ecosystem
アングリーバードでお馴染みのPeter Vesterbacka氏や、Net Service VenturesのHiroshi Menjo氏を交えて、Mistletoe, IncのTaizo Son氏がモデレーター。いかにして、スタートアップエコシステムを育てていくかというもの。
アングリーバードも元はと言えば、生まれはSlushと同じフィンランド。Peter氏は、「ヘルシンキでもできるのであれば、東京でもできるはずだ。イノベーションに国境はない!」と熱く語りました。
また、Menjo氏も「大阪をハックする!」というイベントを立ち上げ、メイヤーからも正式に承認をもらったとのこと。最初はクレイジーだと見向きもされなかったものの、グーグルジャパン等からの企業サポートを受けながら、12,000人が集う大イベントになっているとのこと。
コミュニティをスタートさせるために必要なものは?といった問いかけに対しては、「ボランティアの強力なサポート、自分たちでこのイベントを運営しているんだ!という意識作りがとても重要。実際、ヘルシンキで始まったこのSlushも最初の数人からのスタートで、今では巨大なものになっている。」とPeter氏。
Taizo氏は、「急ピッチで企画から運営チームの設置、そしてこの会場の建設と、ここにいるサポーターやボランティアの方々のおかげで実現できている。まさにこれはミラクルだ!自分たちはこの奇跡のただなかにいる!」と締めくくりました。
会場の様子
デモブースでは、それぞれが趣向を凝らしたソリューション・製品のデモを行っていました。
また、会場内にはFood & Beverageセクションの他にも、ワゴンカーが何台も連なっており、バラエティに溢れるランチメニューが展開されています。
Pitching FinalでスタートアップピッチのWinnerが決定!
朝の9時から繰り広げられていたピッチトラックでの計50社によるスタートアップ企業のプレゼンですが、今回は5つのテーマである、クラウド・マーケットプレイス、エンターテイメント、教育、ツール、そしてハイテク・ハードウェアの分野で熱いスピーチが繰り広げられました。午後4時以降、それぞれのテーマの中からの選ばれたファイナリスト達がキーノートステージにて自分たちのアピーロを行い、その中からWinnerが決定します!既にキーノートステージのドームへの参列者が多すぎるということもあり、入場制限がかかっているほどの人気ぶりでした!
こちらはBento BioworksのCo-FounderであるPhilip Boeing氏。同社の提供する、ハードウェア、ソフトウェア、そして”ウェットウェア”のプラットフォームによって、ラップトップサイズのラボラトリ環境を実現し、DNAのカット・コピー・ビジュアル化を行えるようにするというもの。
こちらはモバイル向けソリューションとなる、yappli。ブラウザでアプリを簡単に作成でき、運用や分析もワンストップで行えるというもの。
最後は今までのジャイロ等のセンサーに加えて目の動き・トラッキングをベースとした、バーチャルリアリティヘッドセットを展開するFOVEです。来月よりクラウドファンディングを予定しているとのこと。
Winnerは誰の手に?
最優秀に輝いたのは、台湾ベースのVMFive!これを使うことで、ユーザーはアプリをインストールすることなく、ワンクリックでデモ体験ができるようになるというもの。SDK等も一切必要ないというのが大きな特徴となっています。
最後の締めくくりはAntti!「このSlush Asiaは、いわばスタートアップ的に言うとプロトタイプだ。でも、出来としてはなかなか悪くないと思うけど、みんなはどう思う?」という声に大歓声!そして「来年もやるべきだと思う人はどれぐらいいる?」という呼びかけに再び大きな歓声が!
約3,000人以上が参加したこのSlush Asia、スタートアップ・ベンチャースピリットに溢れた各方面の方々でエネルギッシュに漲っていました。「明日からまた頑張ろう!」という元気や強いパワーを受け取れたのが、直に体感できました。
来年のSlush Asia 2016、今から非常に楽しみです!今回の運営チーム・ボランティアの方々、本当にお疲れさまでした!