幕張メッセにて現在開催中の最大級スタートアップイベントのSlush Asia 2016。去年の参加者は3000人以上だったのに対して、今回は6000人以上を想定しており、加えて今年からは学生が主導となり運営が行われていることもあり、会場の熱気はものすごいものがあります。2日間ビッチリのタイムテーブルで準備されたキーノートスピーチやスタートアップのピッチ、さらにはデモブースでの魅力的な新しいソリューションやプロダクトなど、見どころ満載なイベントとなっています!
1st Day – キーノートステージエリア
豪華なゲストスピーカーがそれぞれ若者、インベスター、そしてスタートアップに関心のある参加者に対して熱いメッセージを送っていました。
サプライズゲストはファーストレディーである安倍昭恵さん
首相と様々な国々を周り、これからも日本の良さまた素晴らしさを海外に向けて強く発信していきたい、広めて行きたいと語りました。
ソフトバンクグループ(株)代表取締役副社長 ニケシュ・アローラ氏
今までユーティリティが変わることでビジネスが変化してきており、今後も変わっていく。今騒がれている超高速鉄道ハイパーループ・ワン、時速400マイルで走行する実証実験に対して、ネガティブな声がたくさん聞かれる。しかし、世界で最初の電車をローンチした時も、同じネガティビティがあったのでは?それをバネにして常に進み続ける必要がある。
Alibabaグループ、Chairman of Technology Steering CommitteeであるJian Wang氏
インフラの重要性を何度も強調されていました。一昔前はクラウドの重要性を広めるのに苦労していた。最初はウェブサイトの制作から始まり、メールサービスの導入と小さなステップを取る必要があった。
データの蓄積を行い始めた事で今までにはないビジネスチャンスが開けてきた。今得られるスマホのパフォーマンスは20年前のスパコンに匹敵。
今では中国の田舎の町でさえ、ネットで注文したものが翌日届くというインフラを構築する事が出来ている。
20世紀初期にはエジソンは都市をデザインして新しく構築する際に、電気を通す必要があると最初に指摘した人物。エジソンの様に自分の貢献に誇りを持つ必要がある。
PwC社Technology, Communications, Entertainment & Media PracticeのGlobal LeaderであるVicki Huff Eckert氏
PwCでは、全世界にある約100ものテクノロジーや技術要素を検討し、市場規模などをモニタリングしている。その中でロボティックスやVRは今注目のテクノロジー。
VRをどの様にビジネス用途で活用していくかが今後の鍵となる。例:工場での従業員向けの活用など。
ドローン の活用として、今後は建設業界でのシーン(建設に関わる保険市場など)やハリウッドなどスタジオでの撮影機材として今後活躍していく。
また注目されているブロックチェーンも数多くの業界、金融業界や保険業界などでヘビーに利用されていくだろう。今後10年を視野として、顧客のニーズなどを捉えて、分野やリソースを集中していく事が必要。
Head of AI Lab, リクルートのAlon Halevy氏
今回登場したVivは、タクシーを呼んだり、母の日にお花を贈って、といったリクエストに応える事が可能。またAmazon Alexaはプラットフォームとしてサードパーティとの連携を行う事が可能。
都市のデザインにも従事。全てがサステイナブルエネルギーで運用される事を目指す。
3Dプリント技術も今後進化し、用途として洋服や家、さらには臓器などもプリントできる様に。
2025年にはどうなっているか。洋服はネットに接続を行い、インプラントでケータイを人体に埋め込み、人工知能が取締役に就任する時代に!?
人工知能/AIは人々の仕事を奪うのか?貧富の差がより拡大していくのか?イノベーションは一箇所ではなく、全世界ありとあらゆる場所で行われる必要がある。
Data-ism/データイズム、データドリブンで全ての物事を考える。また、ビッグデータを基にして人工知能やAI、機械学習がより拡大していくだろう。
果たしてテクノロジーは人々を幸せにできるのか?できると信じている!ユーザーのハピネスを常に意識しながら物作りを行う必要がある。
TransferWiseのCEO/共同創業者であるTaavet Hinrikus氏
このサービスはSkypeに従事していた時の個人の体験から。エストニアで給与が支払われ、ロンドンへ海外送金は、時間がかかり、手数料が要所要所でかかる。また引き出しにも長い列で待ちながらの作業。
金融業界はレギュレーションが非常に多い。顧客の資産を守るためだが、とても保守的。UKでは「Project Sandbox」で、このレギュレーションをスタートアップ向けに敷居を低くしようという試みがある。
今後5年以内の間に、20%ものユーザーが銀行経由以外で金銭のやりとりを行なうとみている。TransferWiseの日本でのローンチは今年後半の予定。
DeNA 創業者 & 取締役 南場智子氏、及びiemo[イエモ]創業者 & CEO 村田マリ氏のトークセッション
Slush Asia 2015でも登壇されたDeNA創業者の南場氏とインテリアやリフォームのまとめサイトとして大人気の「iemo」の創業者である村田氏のお二人によるトークセッションです。
南場氏の質問の一つとして、「どうしてiemoをIPO上場させずにDeNAに買収したのか?」と言う問いかけに対し、村田氏は「ペーパーワークや実務に埋もれるのではなく、あくまでもユーザーフォーカスしたワークスタイルを続けたかったから」とのこと。
村田氏は今後の展開としてキュレーションメディアのさらなる展開に注力していきたい。また、DeNAに参加することで、当初期待していたものがしっかりと得られた、とのこと。子育てをしていく中で、赤ん坊と二人っきりになる事でとても外部から疎外されていた状況もあり、子育てを行う母親向けのソーシャルネットワークであるiemoをスタートアップしたキッカケとなった。
なお、iemoの事業を拡大するに際して、パッションや情熱を共有し、共感できる人材を探すために、DeNAのハイアリングチームに頼らず、iemoとしてもリクルートを行ってきたとのこと。その点は南場氏としても、今まで見えなかった部分だった、と述べました。
ウォンテッドリー株式会社代表取締役CEO 仲 暁子氏
ビジネスSNSでメジャーなWantedly。ユーザー数の推移は年々200〜300%の伸びと急成長。彼女はゴールドマン・サックス証券の次のFacebook在籍中に、非常に多くの分野、特にソーシャルメディア分野を短期間で学習することができた。2012年に本格的にWantedlyを設立。
Wantedlyは大企業でも採用され、海外の実績としてはUberも人材採用として活用しているとのこと。
ゴールドマン・サックス、またFacebookを辞め、自身で会社を設立するに際して、経済面で安定した環境を離れることにとても不安を感じたが、今ではとても楽しく仲間と一緒に仕事を行うことができている、と述べました。
Tokopediaの創業者兼CEOのWilliam Tanuwijaya氏
Tokopediaはインドネシアにて、最大のオンライン・マーケットプレイスのスタートアップ。William氏が在学中にインターネットカフェでアルバイトをし、ネット世界に魅了される。当時の上司に相談し、資金調達に苦戦するもコンシューマー向けマケットプレイスを構築する。
Tokopedia はサイバーエージェントを含めて日本の企業からも多く投資を受けている。会社設立の後、ハイアリングも自身が大学などに行って行うものの、学生などはどうしても大企業や安定した職を求めて、なかなか苦戦した経験を語った。
サービススタート後、約半年でeBayが、また2年後には楽天がインドネシア市場へ新規参入するも、しっかりと生き残り、インドネシアなら誰でも知っている巨大なオンライン・マーケットプレイスを構築するに至った。
厚切りジェイソン氏
TerraSkyのSVPを務める傍ら、厚切りジェイソン @atsugirijason お笑い芸人としても日本で活躍中。日本に対するポジティブな批判でテレビを始めとして出演されていますが、彼としては日本では「空気を読む」こと、またサービスはとても品質が高いのに対して、マニュアルベースなため融通が利かない事が多い、と述べました。自分でもっと考えることの大切さを自分の娘の幼稚園での出来事の具体例を出して強調したり、好きなことをすること、また反復/繰り返しを行いながら調整や修正をしていき、目標を定めて常に前に進む事が必要であることも強調していました。
2nd Day – キーノートステージエリア
Geoff Lewis氏, Partner, Founders Fund & James Riney, Head of Japan,500 Startups
株式会社コロプラ 取締役 Co-Founder 千葉 功太郎氏
Lingvist CEO – Mait Müntel氏
Enevo – Fredrik Kekäläinen氏
Mistletoe株式会社 – 孫泰蔵氏
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