Counterpoint Researchの最新レポートによると、アップルは2025年も引き続き、グローバルな完全ワイヤレスステレオ(TWS)市場において主導的な地位を維持すると予測されています。
この予測では、2025年のグローバルTWSイヤホンの出荷台数が前年比3%増加するとしており、この製品カテゴリーが急成長期から成熟期へと移行していることを示しています。アップルは売上高とブランド認知度において引き続き首位を維持する見込みですが、出荷台数の成長は主に50ドル未満の低価格モデルが牽引し、これは新興市場と買い替え需要によって促進されるとレポートは指摘しています。
AirPods Pro 3が鍵を握る?
Counterpointによれば、アップルの継続的な強さはAirPods Pro 3の導入によるものとされています。この新モデルは既存ユーザーからの強い需要が見込まれています。噂によると、AirPods Pro 3は没入型オーディオ体験の強化や健康関連機能を含む可能性があるとのことです。
しかし、AirPods Proは競合製品と比較して比較的高価格であるため、市場の成長を牽引する可能性は低いでしょう。実際、アップルは今年、市場シェアをわずかに失うと予想されています。Counterpointは「より顕著な出荷台数の増加は、標準AirPodsとアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を搭載した新モデルがリリースされる2027年頃に期待される」と付け加えています。
低価格競合の台頭
Counterpointは、アップルがプレミアムセグメントでは依然として比類のない存在であるものの、シャオミやJBLなどの価格重視ブランドによって出荷台数の成長が脅かされていると指摘しています。これらのブランドは2025年に前年比で二桁の出荷台数成長を記録すると予測されています。
シャオミの成功は低コスト価格戦略と広範なグローバル流通ネットワークによるものとされ、一方JBLはインドなどの市場で、信頼性の高いミッドティア製品を積極的な価格設定と割引で提供することで支持を得ています。
市場の成熟化
Counterpointは、より広範なTWS市場がスマートフォン市場の軌跡を反映していると考えています。具体的には、買い替えサイクルが長期化し、需要がエコシステム機能や地域ごとの価格動向にますます関連付けられるようになっています。
まとめ
2025年のワイヤレスイヤホン市場では、アップルがAirPods Pro 3によってプレミアムセグメントでの優位性を維持する一方、新興市場では低価格ブランドの台頭が顕著になると予想されています。市場全体が成熟期に入る中、製品の差別化と価格戦略がますます重要になるでしょう。アップルにとっては、2027年に予定されている新モデルの発売が、市場シェア拡大の重要な転機となりそうです。
Source: Macrumors