今年2月ごろに話題となった、Nintendo SwitchへのLinuxインストールですが、今回ハッカーは様々なアプリやゲームのインストールを可能とするHomebrewの実行を試みている様です!既にDoom 3などを動作させているツワモノもいるとか。
今回のバグは、Nintendo Switchに搭載されているNVIDIA Tegra X1チップに見つかった致命的な2つの脆弱性を用いたもので、ハードウェアフローを利用することでNintendo Switchのオペレーティングシステムにアクセスするというものです。残念ながら、今回の脆弱性はハードウェアに起因するため、ソフトウェア上でのパッチなどでの修正ができない問題となり、世界中で販売中とされる1400万台以上に影響が出るというもの。
既にDoom 3の動作に成功しているユーザーも
Doom 3 running on the switch thanks to dhewg pic.twitter.com/Dy4LDCzwgR
— iodoom3.org (@iodoom3) February 23, 2018
今回の脆弱性を利用したツールの起動方法としては、一時期話題となったiPhoneのjailbreak・脱獄作業と同じ様な形で、Nintendo SwitchとUSB接続を行なった状態で起動させる様なイメージの様です。今後ニンテンドーDSで話題となった「マジコン」の様な、modchipなどを搭載したサードパーティー製のアクセサリなどがリリースされると予想されており、これによりパソコン等経由せずにHomebrewの起動が可能になるとされています。
ShofEL2 also supports running Switch homebrew. Technically. pic.twitter.com/pIcxvmsgPj
— fail0verflow (@fail0verflow) April 23, 2018
ハックされた状態のNintendo Switchでは、Homebrewアプリを起動したり、Linux上で提供されているタッチスクリーン対応のゲームを3Dアクセラレータを活用してプレイできたり、と今回のニュースで世界中のハッカーやヘビーゲーマー達が心を躍らせていると思われます。
現時点では、Nintendo Switch向けのカスタムファームウェアやHomebrewツールなどは公開されていない状態ですが、今後近い将来こうした脆弱性を利用して一般ユーザーが海賊版のゲームタイトルをネットからダウンロードしてプレイ可能な環境が整うのは時間の問題と言えそうです。
任天堂側も、今回の脆弱性に対してソフトウェア上でのパッチを配布するなどで、こうしたツールのインストールを回避する手段を講じてくると思われ、合わせてSoCをアップデートしたモデルの準備を進めているともされています。
発信元:The Verge